身内やご近所にゴミ屋敷に住んでいる人がいて、解決したいと悩んでいませんか。「何故そうなったのか」と原因も気になります。
部屋がゴミ屋敷になるまで汚れてしまう理由には、日常に関する様々な出来事が挙げられます。
この記事でわかること
・ゴミ屋敷住人の心理状態と行動
ゴミ屋敷住人は孤独を感じていたりストレスを抱えたりしています。物を集めることで、安心感を得ようとする傾向が。突発的な行動を起こしがちで、物の管理や整理ができません。
・ゴミ屋敷になる可能性がある病気や障害
セルフネグレクト、発達障害、精神疾患、認知症を患っていると、ゴミ屋敷になってしまう可能性があります。
・ゴミ屋敷の解決方法
ゴミ屋敷住人の心理に向き合い、病気であるならば治療します。また自治体に相談したり一緒に片付けをしたりすることで解決に向かうことがあります。
今回はごみ屋敷にしてしまう人の心理や特徴について見ていきましょう。
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目次
ゴミ屋敷住人の心理9つの状態とは
まずごみ屋敷に住んでいる人の心理から見ていきましょう。理由は様々ですが、主に以下の原因があると考えられています。
- 孤独感・疎外感を感じており物に安心感を求めている
- 人とのコミュニケーションを避けている
- 片づける気力と体力がなく諦めている
- 買い物依存しており集めることでストレスを発散している
- 過度なストレスを抱えている状態
- 物を捨てることが勿体ないと感じている
- 散らかりや汚れに囲まれた生活に抵抗がない
- 人に頼れない
- 物やお金が無くて辛い思いをした経験がある
原因が分れば解決の糸口に繋がるかもしれません。詳しく見ていきましょう。
孤独感・疎外感を感じており物に安心感を求めている
ゴミ屋敷に住む人々の多くは、孤独感や疎外感を抱えているケースが一般的です。人とのつながりが少なくなると、自分自身を守るために物を集めることで安心感を得ようとする傾向があります。
特に愛着が持てる物や、思い出が詰まった品を捨てることに抵抗を感じ、いつの間にか物に囲まれた生活が当たり前になってしまうのです。
物が増えることで外部からのストレスを遮断し、自分が守られているかの錯覚を感じるため、ゴミを捨てることができなくなります。
人とのコミュニケーションを避けている
ゴミ屋敷の住人は、他人とのコミュニケーションを避ける傾向にあります。理由は、他者からの評価や非難を避けたいという心理が背景にあると考えられるでしょう。
ゴミ屋敷に住んでいるということ自体が恥ずかしいと感じ、外部の人々にその状況を知られたくないという思いが強く、社会との接触を極力避けるようになるのです。
その結果、ますます孤立してしまうケースも。自分の状況を他人に相談することができなくなり、問題が深刻化してしまうのです。
片づける気力と体力がなく諦めている
物があまりにも増えすぎてしまうと、片づけようという気力自体がなくなってしまいます。最初は小さなゴミの山だったものが徐々に大きくなり、手に負えなくなると「どうせ片づけられない」と諦めてしまう人が多いのです。
また年齢や健康状態によって体力が低下している場合は、片づけを実行するための身体的なエネルギーも不足しています。
そのためゴミ屋敷状態から抜け出すことが非常に難しくなるケースも…。こういった無気力感が、ゴミ屋敷を長期間維持する一因になっています。
買い物依存しており集めることでストレスを発散している
ゴミ屋敷の住人の中には、買い物依存に陥っている人も少なくありません。買い物をすることで一時的な満足感やストレス解消を得てしまうケースです。
そのため次々と物を購入してしまい、最終的に家の中が物であふれてしまいます。物を手に入れることで心の空虚感や不安感を埋めることができるため、買い物を止められないという状態に陥ることが多いのです。
しかし買い物によって気持ちが満たされるケースはほとんどなく、最終的にはゴミの山が増えるだけという悪循環に陥ってしまいます。
過度なストレスを抱えている状態
日常生活の中で過度なストレスを抱えていると、物を整理する余裕がなくなってしまいます。例えば以下のような、様々なストレス要因が積み重なることで、片づけるという行為自体が後回しになっているのかもしれません。
- 仕事や人間関係
- 家庭内の問題
- 金銭的なストレス
様々なストレスが重なった結果、ゴミ屋敷状態に陥るケースです。またストレスが極度に高まると、頭の中が混乱し、何から手をつけて良いのか分からなくなります。そのためゴミや不要な物を処理する能力が低下してしまうのです。
物を捨てることが勿体ないと感じている
ゴミ屋敷の住人は、物を捨てることに対して非常に強い抵抗を感じるケースがあります。これは「まだ使えるかもしれない」「捨てるのは勿体ない」という心理からきているケースがほとんど。
特に経済的に困窮している場合や、過去に苦しい生活を経験した人ほど、この心理が強く働く傾向にあります。そのため物がどんどん蓄積され、ゴミ屋敷化が進行してしまうのです。
散らかりや汚れに囲まれた生活に抵抗がない
ゴミ屋敷に住む人は、散らかりや汚れに対して鈍感になってしまうケースが多いです。物やゴミが積み上げられていく過程で、その状態に慣れてしまい、環境に疑問を抱かなくなってしまいます。
最初は少しのゴミや汚れでも気になっていても、徐々に感覚が麻痺していき、ゴミに囲まれた生活が「普通」となってしまうのです。そのためもはやゴミを片づけるモチベーションが完全に失われてしまいます。
人に頼れない
ゴミ屋敷に住んでいる人の中には、例えば以下の理由で他者に頼れない人が多いです。
- プライドの高さ
- 恥ずかしさ
- 過去の人間関係でのトラウマ
様々な理由から自分の状況を他人に見せることを嫌がり、助けを求めることができなくなっています。
また信頼できる人間関係が築けていない場合もあり、自分で解決しなければならないといった思い込みに囚われてしまうケースも。孤立した状態が続くことで、ゴミ屋敷から抜け出すのがますます困難になります。
物やお金が無くて辛い思いをした経験がある
幼少期や過去に物やお金が不足していた経験があると、そのトラウマから「物を捨てる」ことに対して強い抵抗を感じるケースがあります。
過去の苦しい体験が深く刻み込まれ、将来に対する不安感から、できるだけ物をため込んでおこうとする心理が働くのです。
そのため物を手放せず、家の中が物で溢れかえり、ゴミ屋敷状態に陥ってしまいます。物を捨てることが「貧困」に逆戻りすることへの恐怖心から来ている場合が多いケースです。
ゴミ屋敷住人の心理を表す行動の特徴
ゴミ屋敷に住んでいる人の行動には、以下のものがあるといわれています。
- 衝動的な行動を起こしがち
- 物を出したら出しっぱなし
- カバンや財布もパンパンな状態
- 持ち物を減らさない
- 物の管理をしない
今はごみ屋敷に住んでいなくても、将来的に似たような状況に陥るかもしれません。ここでは片付けられない人の心理も併せて解説します。
衝動的な行動を起こしがち
ゴミ屋敷の住人は、衝動的に物を買い込んだり、収集癖がよく見られます。欲しいと思ったものをすぐに手に入れることで、心の不安や空虚感を一時的に満たそうとするのです。
行動にも一貫性がなく、計画的に物を整理することが難しいのが特徴。そのため結果として物が増え続け、ゴミ屋敷化が進行してしまいます。
衝動的な買い物は一時的な満足感しか得られず、後で後悔することが多いにもかかわらず、止められない悪循環に陥ります。
物を出したら出しっぱなし
ゴミ屋敷に住んでいる人は、物を出したら元の場所に戻さないという習慣が身についてしまっているケースが多いです。そのため部屋にどんどん物が散乱し、部屋が汚れていきます。
元の場所に戻さないのは、片付ける気力がない、あるいは片づけること自体が面倒くさいと感じているためです。
また整理整頓の方法が分からない場合も多く、どこから手をつけて良いのかが分からないため、片付けを先延ばしにしてしまいます。
カバンや財布もパンパンな状態
ゴミ屋敷の住人は、カバンや財布の中も物で溢れかえっているといった特徴がみられます。レシートや不要な物を溜め込み、整理をしないため、必要なものが見つけられなくなってしまうのです。
カバンや財布がパンパンな状態であることは、自分の周りの物を管理できていないというサインもあります。また物が溜まっていくことに無自覚なケースも少なくありません。
このような状態は、家の中が物で溢れている状況と同じ心理的な要因からきていると考えられます。
持ち物を減らさない
ゴミ屋敷の住人は、持ち物を減らすことに対して強い抵抗を感じるケースがあります。物を捨てる度に不安を感じ「将来使うかもしれない…」といった理由で、不要な物まで手元に残してしまうのです。
また物に対して強い愛着を持っているため、どんなに古い物や壊れた物であっても手放すことができません。持ち物を減らさないことがゴミ屋敷状態を悪化させる大きな原因となっています。
物の管理をしない
ゴミ屋敷に住む人々は、物を整理することや管理することをほとんど行わないため、どこに何があるのか分からなくなってしまうことがよくあります。
物が溢れかえっているため、必要な物を見つけるのに時間がかかり、さらに物を散らかしてしまうという悪循環に陥ります。
物の管理ができていないため、結果的に物を増やし続け、片づけが追いつかなくなってしまいます。
ゴミ屋敷を片づけられないのは病気の可能性もある
ゴミ屋敷を片づけられない理由には、発達障害や精神的疾患が関係があるといわれています。
例えば以下のものです。
- セルフネグレクト
- 発達障害
- 精神疾患
- 認知症
特に精神疾患や認知症が絡む場合、個人の意思では解決できないかもしれません。詳しく見ていきましょう。
セルフネグレクト
ゴミ屋敷状態の背景には、セルフネグレクトと呼ばれる自己放棄の状態が関与していることが少なくありません。
セルフネグレクトとは、自分自身の健康や生活環境を放棄し、最低限の生活を維持できなくなる状態を指します。そのため清掃や整理整頓が行われず、家がゴミで溢れてしまうのです。
心理的な問題が根底にあることが多く、放置しておくとさらに悪化する可能性があるため、早めの対応が重要です。
発達障害
発達障害を抱えている人の中には、片づけが苦手な人が多く、これが原因でゴミ屋敷化してしまうケースがあります。
特に以下のような状態では、物事の優先順位をつけるのが難しく、片づけるべき物が何か分からなくなってしまうことがあります。
- 注意欠陥
- 多動性障害(ADHD)
- 自閉スペクトラム症(ASD)
もしかしたら本人の意思と関係なく、ゴミ屋敷状態になっているのかもしれません。発達障害の場合は、専門的なサポートが必要です。
精神疾患
うつ病や不安障害などの精神疾患が原因で、ゴミ屋敷状態になることもあります。精神的なエネルギーが低下し、日常生活の基本的なタスクをこなすことが難しくなっているのが原因です。そのため片づけや掃除が後回しになり、ゴミが溜まってしまうのです。
また精神疾患によって現実感が薄れ、周囲の状況を認識する力が低下してしまう点も、ゴミ屋敷化の一因となります。場合によっては、適切な治療が必要です。
認知症
高齢者のゴミ屋敷問題の背景には、認知症が関わっているケースも多いです。認知症になると、物を片づけること自体が難しくなるだけでなく、物事の判断自体が難しくなります。
そのためゴミが蓄積し、家が物で溢れてしまうのです。認知症によるゴミ屋敷化は、本人だけでなく周囲のサポートが不可欠です。
ゴミ屋敷を放置してはいけない理由
もし身近な家がごみ屋敷になってしまった場合、できるだけ早い解決がおすすめです。理由は以下の4つが挙げられます。
- 健康被害が起こる
- 精神疾患やセルフネグレクトが悪化する
- 害虫や悪臭により近隣に迷惑がかかる
- 火災の原因になる
ごみ屋敷の放置は、近隣住民への迷惑だけでなく、場合によっては命にも関わりかねません。どのような状況が考えられるかについて、見ていきましょう。
健康被害が起こる
ゴミ屋敷を放置すると、住人の健康が危険にさらされる恐れがあります。ゴミがたまると、ダニやカビ、ほこりなどが大量に発生するかもしれません。
そのためアレルギーや呼吸器系の疾患、さらには感染症のリスクが高まります。また腐敗した食べ物や排泄物が放置されると、悪臭だけでなく、病原菌の住処となり、食中毒や皮膚病などの原因になるでしょう。
不衛生な環境に長期間住むことは、免疫力の低下や慢性的な健康問題を引き起こす可能性も。最終的には生命の危機にまでつながるケースがあります。
精神疾患やセルフネグレクトが悪化する
ゴミ屋敷状態が続くと、住人の精神的な健康にも大きな影響を与えます。もともと精神的に不安定な状態が原因でゴミ屋敷化している場合、さらに悪化する可能性があるでしょう。
片づけができないという状況に対する無力感や自己嫌悪感が募り、うつ病や不安障害が深刻化するケースも少なくありません。
またセルフネグレクト(自己放棄)状態が悪化すると、本人が生活環境を改善する意思を完全に失ってしまい、ますます解決が難しい事態に陥る可能性があります。
害虫や悪臭により近隣に迷惑がかかる
ゴミ屋敷は、住人だけでなく周囲の住民にも悪影響を及ぼします。まずゴミが大量にあるとネズミやゴキブリ、ハエなどの害虫が繁殖しやすくなるでしょう。
増えすぎた害虫はゴミ屋敷の外にまで広がり、近隣住民の生活環境にも深刻な被害を与えるかもしれません。
また悪臭が漂い、周囲に住む人々にとっても迷惑な環境が作り出されてしまいます。近隣住民とのトラブルが発生するケースも多く、最終的には法律的な問題に発展したケースもあります。
火災の原因になる
ゴミ屋敷を放置すると火災になるかもしれません。ゴミや不用品が家中に散乱していると、ちょっとした火花や熱で火災が発生しやすくなります。
特に紙類やプラスチック製品、古い家電製品などが放置されている場合は、燃えやすくなるでしょう。
さらに火災が発生した際に、ゴミの山が避難経路を塞ぐことも考えられ、いざという時に逃げられず命を落とすかもしれません。様々な危険を防ぐためにも、ゴミ屋敷は放置しないようにしましょう。
身内や近隣がゴミ屋敷で解決をする方法
「ごみ屋敷を解決したい」と思っても、本人にその気がなかったり、時間がないといった事情があることも。しかしごみ屋敷の放置はおすすめできません。ここではごみ屋敷問題を解決に向かわせるコツを解説します。
- ゴミ屋敷住人の心理に理解を示す
- 心の病の場合は治療を行う
- コミュニケーションをしっかり取る
- 自治体に相談する
- 一緒に片付けをする
- ゴミ屋敷片付け・清掃業者に依頼する
まずはゴミ屋敷そのものではなく、住人のケアから始めていきましょう。
ゴミ屋敷住人の心理に理解を示す
ゴミ屋敷の問題を解決するためには、まず住人の心に対する理解が不可欠です。ゴミ屋敷の状態は、単に「片づけができない」という問題だけではなく、心理的な問題や生活習慣、病気が原因となっているケースがあります。
住人を責めたり、強制的に片づけさせようとするのではなく、まずは原因を探ってみましょう。
丁寧に話し合えば、住人も心を開きやすくなり、問題解決への第一歩を踏み出せるでしょう。
心の病の場合は治療を行う
ゴミ屋敷状態に陥っている場合、うつ病や不安障害・発達障害・セルフネグレクトといった心の病気が原因であることが少なくありません。
そのためゴミを片づけるだけでなく、根本的な原因である精神的な問題に対して適切な治療を行うことが必要です。
心理カウンセリングや精神科の医師による診断を受けるのもよいかもしれません。専門家のサポートによってゴミ屋敷から抜け出す糸口が得られるでしょう。
また家族や友人がサポートすることも大切で、住人が治療に専念できる環境を整えるのも大切です。
コミュニケーションをしっかり取る
ゴミ屋敷の住人に対しては、コミュニケーションを取るようにしましょう。住人が何を考えているのか、どのような理由でゴミをため込んでしまったのかを理解するために、相手の話をじっくり聞いてください。
また急に片づけを強制するのではなく、住人が自ら問題を認識し、解決に向けて行動できるようにサポートしましょう。
コミュニケーションを通じて信頼関係を築くと、住人が外部の助けを受け入れやすくなり、解決への道筋が開かれます。
自治体に相談する
ゴミ屋敷の問題は個人だけで解決することが難しい場合が多いため、自治体への相談もおすすめです。多くの自治体では、ゴミ屋敷問題に対応する専門の窓口やサポートを設けています。
地域の福祉課や保健所に相談すると、専門のスタッフによる助言や、必要に応じた福祉サービスの紹介を受けられるでしょう。
また近隣住民とのトラブルが発生している場合には、自治体が仲介に入ることもあるため、早めに相談するのがおすすめです。
一緒に片付けをする
ゴミ屋敷の住人が一人で片づけを始めるのは難しいことが多いため、家族や友人が一緒に片づけをサポートするとよいでしょう。
住人にとっては大量のゴミや物を前にすると圧倒されてしまい、どこから手をつけて良いのか分からなくなることがよくあります。
そのため手順を考えながら少しずつ片づけを進め、一度にすべてを片づけようとしないことがポイントです。
サポートする側も根気強く、住人のペースに合わせて進めるようにしましょう。
ゴミ屋敷片付け・清掃業者に依頼する
ゴミ屋敷の片づけが自力では難しい場合や、大量のゴミが一度に片づけられない場合は、専門の清掃業者に依頼への依頼も検討しましょう。
ゴミ屋敷片付け業者なら、経験豊富なスタッフがスピーディーにゴミを仕分けし、必要な物と不要な物を選別しながら片づけを進めてくれます。
また清掃後の消毒や害虫駆除も行ってくれるため、キレイな環境を取り戻せます。依頼する際は、業者の信頼性や料金をしっかり確認し、納得のいくサービスを選びましょう。
ゴミ屋敷片付け・清掃ならお助けマスターに相談を!
ゴミ屋敷の片付けや清掃は、自分一人で解決するには限界があります。家族や友人のサポートを得ることも大切ですが、場合によっては専門の業者への依頼を検討しましょう。
便利屋お助けマスターでは、ゴミ屋敷の片付けや清掃に関するサービスを提供しており、経験豊富なスタッフが迅速かつ丁寧に対応します。
単なるゴミの回収だけでなく、衛生面の改善や消毒作業、再発防止のためのアドバイスも可能。長期的な解決策をご提案いたします。ゴミ屋敷の問題でお悩みの方は、ぜひ「便利屋お助けマスター」にご相談ください。