「雨どいの役割がよく分からない」「雨どいの詰まりや劣化をどう対策すればいいの?」などと悩んでいませんか?
雨どいは建物を守るために欠かせない設備で、正しい知識と定期的なメンテナンスがトラブル防止の鍵です。詰まりや破損が見つかった場合の対処法も、状況に応じて適切に判断することが大切です。
この記事でわかること
・雨どいの基本知識
雨どいは建物を雨水から保護する重要な役割を担っています。建築基準法でも設置が義務付けられており、正しく機能しないと建物の寿命が大幅に縮まる可能性があります。
・雨どいの種類と特徴
軒樋や縦樋といった種類があり、形状や素材によってそれぞれ特徴が異なります。建物の構造や地域の気候に合わせて適切なものを選ぶことが重要です。
・雨どいの修理が必要な症状
雨水の溢れやつなぎ目のズレ、ヒビ割れなどの症状は放置すると建物への被害が拡大します。定期的な点検と早期対応が建物を守る鍵となります。
今回は雨どいの基本知識や種類、修理が必要なサインについて解説します。雨どいのメンテナンスにお悩みの方やトラブルを未然に防ぎたい方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
雨どいの基本知識

雨どいの基本を以下にまとめました。
- 雨どいの定義
- 雨どいが建物に必要な理由
- 「とゆ」「とよ」との違いとは
詳しく解説します。
雨どいの定義
雨どいは屋根に降った雨水を効率的に排水するための建築部材です。金属や樹脂製の樋が軒先に沿って設置され、雨水を縦樋へ誘導します。
例えば戸建住宅の場合、軒樋と縦樋が組み合わさることで、雨漏りや外壁の汚れを防ぎます。適切な設計がされていないと、雨水が建物の基礎を浸食する原因となるのです。
雨どいは建物の寿命を延ばすうえで欠かせない役割を持っています。住宅だけでなく、アパートやビルなど多様な建物に設置されています。
雨どいが建物に必要な理由
雨水の直撃から外壁や基礎を守るため、雨どいの設置は法律で義務付けられています。雨どいを設置しない場合、10年で基礎コンクリートの強度が低下するため注意が必要です。
特に積雪地域では、雪解け水の処理が建物寿命に直結します。また、雨どいが正常に機能しないと、外壁のカビやシロアリ被害のリスクが高まります。
定期的な点検とメンテナンスが建物維持には不可欠ですよ。
「とゆ」「とよ」との違いとは
雨どいの呼称は地域や職人によって異なります。関東では「あまどい」、関西では「とよ」と呼ばれる傾向があり、建材メーカーのカタログでは「軒樋」が正式名称です。
歴史的には江戸時代の大工用語「樋遣い(といづかい)」が変化したと言われています。現場では「縦樋をトスジ」と呼ぶなど、専門職ならではの隠語が存在するのです。
呼び方の違いは地域文化や建築業界の伝統が反映されています。新築やリフォームの際には、業者との意思疎通のために呼称の違いを知っておくと安心です。
雨どいの種類と特徴

雨どいの種類と特徴は以下の通りです。
- 軒樋(のきどい)の役割
- 縦樋(たてどい)の機能
- 形状による分類(丸型・角型・意匠型・内樋型)
詳しく解説します。
軒樋(のきどい)の役割
軒樋は屋根の軒先に設置し、屋根面に降った雨水を効率よく集めて排水する役割を持っています。雨水が直接外壁や地面に流れ落ちるのを防ぐため、建物の基礎や外壁の劣化を抑制します。
例えば軒樋が機能していない場合、雨水が外壁に直接当たり続け、外壁の塗装剥がれやカビの発生につながるでしょう。軒樋は雨水を集めるだけでなく、建物の美観維持や資産価値の保護にも貢献します。
軒樋の材質や形状によって排水能力や耐久性が異なるため、地域の気候や建物の構造に合わせて選択することが重要です。定期的な清掃や点検を行うことで、軒樋の機能を長期間維持できます。
縦樋(たてどい)の機能
縦樋は、軒樋で集めた雨水を地面や排水溝までスムーズに流すための重要な役割を担います。縦樋が適切に設置されていないと、雨水が建物周囲にあふれ、地盤沈下や基礎部分の劣化リスクが高まります。
例えば、縦樋が詰まると雨水が逆流して軒樋からあふれ、外壁や基礎にダメージを与えてしまうのです。縦樋の定期点検と掃除を行うことで、雨水トラブルを未然に防げます。
縦樋の設置位置や本数は建物の規模や屋根面積によって決まります。
適切な勾配や固定がされていない場合、排水効率が低下するため注意しましょう。
形状による分類(丸型・角型・意匠型・内樋型)
雨どいの形状には丸型・角型・意匠型・内樋型があり、それぞれ特徴が異なります。丸型は水はけが良くて、詰まりにくく、角型は排水量が多くデザイン性に優れているのが特徴です。
意匠型は建物の外観に合わせて装飾性を高めたい場合に選ばれ、内樋型は屋根内に隠して設置するため外観をすっきり見せたい建築物に適しています。建物の用途やデザイン、降雨量に応じて最適な形状を選択することが重要です。
形状ごとに対応できる雨量やメンテナンスのしやすさが異なるため、地域の気候やライフスタイルに合わせて選ぶと安心です。専門業者に相談しながら最適な形状を選定する方法もあります。
雨どいの主な素材

雨どいの主な素材を以下にまとめました。
- 塩化ビニル製
- アルミニウム製
- ガルバリウム鋼板製
- 銅製
- ステンレス製
詳しく解説します。
塩化ビニル製
塩化ビニル製の雨どいは費用を抑えたい場合に最適です。軽量で施工が簡単なため、短期間で取り付けられます。
耐久性は10年から15年程度ですが、強風や積雪には弱い特徴があるため、定期的な点検と交換が必要です。 カラーバリエーションが豊富で、外壁や屋根の色に合わせやすいメリットがあります。DIYでの補修や交換にも対応しやすい素材です。
アルミニウム製
アルミニウム製の雨どいは耐食性に優れ、長期間にわたり美観を維持できます。軽量でサビに強い素材のため、海沿いの住宅や風雨の多い地域で選ばれます。
塩化ビニル製よりも高価ですが、メンテナンス頻度を減らすことが可能です。色あせしにくく、外観を重視する住宅に適しています。
熱による伸縮が少ないため、気温差が大きい地域でも安定した性能を発揮します。
リサイクル性にも優れており、環境負荷を抑えたい場合にも適していますよ。
ガルバリウム鋼板製
ガルバリウム鋼板製は耐久性とコストパフォーマンスのバランスが良い素材です。サビに強く、20年以上使用できるケースも珍しくありません。
耐候性が高いため、台風や積雪の多い地域でも安心して使えます。塗装のバリエーションが豊富で、デザイン性を重視したい場合にも向いています。
鋼板の厚みや表面処理によって耐久性が変わるため、施工前に仕様を確認することが大切です。重量があるため、設置時はしっかりとした固定が必要です。
銅製
銅製の雨どいは高級感があり、耐久性が非常に高い素材です。年月が経つと緑青(ろくしょう)と呼ばれる保護被膜が形成され、さらに耐食性が向上します。
初期費用は高いですが、50年以上使い続けられるため、長期的なコスト削減に繋げることが可能です。独特の風合いが建物に重厚感を与え、景観保全が求められる地域でも選ばれています。
メンテナンスも専門知識が求められ、専門業者による施工が必要です。
ステンレス製
ステンレス製の雨どいはサビに非常に強く、耐久性に優れています。塩害や酸性雨の影響を受けにくいため、沿岸部や工業地帯での利用に適しています。
初期費用は高めですが、メンテナンスの手間を大きく減らせるで点がメリットです。光沢のある外観が特徴で、モダンな住宅にも調和します。
耐熱性や耐衝撃性も高く、過酷な環境下でも長期間使用できます。表面の汚れが目立ちにくいため、見た目を重視する場合にもおすすめです。
雨どいを設置するメリットとデメリット

メリット
雨どいを設置する最大のメリットは、建物の基礎や外壁を雨水から守り、長期間にわたり劣化を防げる点です。雨水が直接外壁や地面に流れ落ちると、コンクリートのひび割れやカビの発生につながります。
例えば、雨どいがしっかり機能している住宅では、外壁塗装の持ちが5年以上長くなるケースがあります。雨どいの設置によって、修繕費用の抑制や資産価値の維持に大きく貢献するのです。
軒樋や縦樋の適切な設置は、雨水の流れをコントロールし、建物周囲の土壌侵食を防ぎます。
デメリット
雨どいの設置には初期費用や定期的なメンテナンス費用が発生します。特に塩化ビニル製の雨どいは強風や積雪で破損しやすく、修理や交換が必要になる場合があるため注意が必要です。
例えば、積雪地域では雪の重みで雨どいが変形し、1回の修理で1万円〜3万円程度かかることもあります。費用負担を抑えるためには、耐久性の高い素材を選び、年1回の点検を実施することが効果的です。
また、雨どいの詰まりや破損は放置すると建物の劣化を早めるため、早期発見と対応が必要です。
定期的なメンテナンスを怠ると、修理費用が増大するリスクがありますよ。
雨どいの修理が必要な症状

雨どい修理が必要な症状をまとめると以下の通りです。
- 雨水の溢れ
- つなぎ目のズレ
- 支持金具の劣化
- ヒビ割れや変形
- 不適切な傾斜
詳しく解説します。
雨水の溢れ
雨水が雨どいから溢れる場合は、内部にゴミや落ち葉が詰まって排水が妨げられている可能性が高いです。排水不良が続くと外壁や基礎部分に雨水が流れ、カビや劣化の原因になります。
例えば、梅雨時や台風後に雨どいから水があふれている場合は、早急な掃除や修理が必要です。定期的な清掃と点検を実施することで、雨水の溢れによる被害を未然に防げます。
雨水の溢れを放置すると、外壁の塗装剥がれや基礎コンクリートの浸食が進行します。簡易な掃除で改善しない場合は、専門業者に点検を依頼することが安全です。
つなぎ目のズレ
雨どいのつなぎ目がズレていると、雨水が本来の流路から外れて漏れ出します。ズレが生じる理由は、強風や積雪による力が加わることが多いです。
例えば、つなぎ目から水が滴り落ちている場合は、補修部材で固定し直す必要があります。ズレたまま放置すると、外壁の汚れや基礎部分の劣化が進行するため、早めの修理が重要です。
つなぎ目のズレは目視で確認できるため、定期的な点検が有効です。
ズレが大きい場合は、部品交換や専門業者による調整が必要ですよ。
支持金具の劣化
支持金具が劣化すると雨どい全体の安定性が失われ、外れや傾きの原因になります。金具のサビや変形が見られる場合、強風や積雪で雨どいが落下するリスクが高まります。
例えば、金具が外れている箇所を見つけた場合は、速やかに交換や補強を行うことが必要です。耐久性の高いステンレス製金具を選ぶことで、劣化リスクを減らせます。
支持金具の劣化は雨どいの寿命を縮めるため、早期発見が重要です。定期点検や部分的な補修で雨どい全体の安定性を維持できます。
ヒビ割れや変形
雨どいにヒビ割れや変形が発生すると、雨水が漏れ出し排水機能が低下します。紫外線や寒暖差、落下物の衝撃が主な原因です。
例えば、目視でヒビや歪みを確認した場合は、補修材や交換部品を使って早期に対応する必要があります。広範囲に損傷がある場合は、部分的な修理より全体交換が効果的です。
ヒビ割れや変形は放置すると被害が拡大するため、早めの対応が重要です。小さなヒビでも水漏れにつながるため、発見次第補修を行います。
不適切な傾斜
雨どいの傾斜が適切でない場合、雨水がスムーズに流れず溜まりやすくなります。傾斜不良は施工時のミスや経年による変形が原因です。
例えば、雨どい内部に水が残っている場合は、傾斜を調整し直す作業が必要です。適切な傾斜を確保することで、排水性能を維持しトラブルを防げます。
傾斜の調整は専門的な知識が必要なため、DIYで難しい場合は業者に依頼することが安全です。傾斜不良を放置すると、雨水の溢れや詰まりが頻発します。
雨どい修理・交換にかかる費用の目安

雨どい修理・交換にかかる費用は、修理方法や工事範囲、足場の有無によって大きく変動します。下記の表は、主なケースごとの費用相場を整理したものです。
修理・交換内容 | 費用相場(目安) | 備考・ポイント |
---|---|---|
DIY修理 | 1,000~5,000円/本 | 工具や知識が必要。簡単な補修のみ |
部分修理(足場不要・業者) | 10,000~100,000円 | 1箇所1~3万円、部分交換1~10万円/m |
部分修理(足場あり・業者) | 60,000~300,000円 | 高所や大規模修理。足場費用含む場合あり |
雨どい全体交換 | 200,000~700,000円 | 家全体の交換。足場や撤去費用含む場合あり |
雨どい交換(1mあたり) | 6,000~10,000円 | 材質や工事内容による |
雨どい清掃 | 10,000~30,000円 | 定期メンテナンスとして推奨 |
足場設置費用 | 100,000~250,000円 | 高所作業時に追加費用が発生 |
費用が高くなる理由は、足場の設置や高所作業の安全対策が必要なためです。
見積もりを依頼する際は、工事内容や保証期間なども必ず確認することが重要ですね。
雨どいのメンテナンス方法とは

雨どいのメンテナンスは定期的な清掃と点検が基本です。落ち葉やゴミが詰まると排水不良や雨水の溢れが発生するため、半年に1回の清掃が推奨されます。
例えば、脚立と手袋を使って軒樋内部のゴミを取り除き、水を流して排水の状態を確認します。金具やつなぎ目の緩みがあればドライバーで締め直し、ヒビ割れや変形があれば補修材で対応しましょう。
定期的なメンテナンスを続けることで、雨どいの寿命を10年以上延ばせます。
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雨どいは建物を守るために欠かせない設備で、正しい知識と定期的なメンテナンスがトラブル防止の鍵です。詰まりや破損が見つかった場合の対処法も、状況に応じて適切に判断することが大切です。
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