特殊清掃とは?清掃費用の相場と費用を抑えるポイント・信頼できる業者の選び方も解説

「特殊清掃の費用はいくらかかるの?」「信頼できる業者の選び方がわからない」などと悩んでいませんか?

特殊清掃は、事故現場や孤独死現場などの特別な状況下で必要となる専門的な清掃サービスです。特殊清掃の費用は物件の状態や広さによって異なりますが、適切な業者選びで適正価格での依頼が可能です。

この記事でわかること

・特殊清掃とは何か
特殊清掃は、事故現場や孤独死現場などの特別な状況下で必要となる専門的な清掃サービスです。一般的な清掃では対応できない血液や体液の除去、悪臭の除去、細菌の消毒などを専門的な技術と機材を用いて行います。

・特殊清掃が必要となるケースと費用相場
事故現場、孤独死、ゴミ屋敷など、特別な清掃が必要な状況で利用されます。費用は物件の広さや状態によって異なり、1Rで70,000円から、4LDK以上で300,000円以上が相場となります。

・特殊清掃業者の選び方のポイント
見積もりの明瞭さ、実績の豊富さ、必要な許可や資格の有無、口コミ評価、事業者情報の透明性など、複数の観点から信頼できる業者を選ぶことが重要です。

今回は特殊清掃の基礎知識から費用相場、業者選びのポイントまで解説。特殊清掃の必要性を感じている方や、将来的に必要になる可能性のある方は、参考にしてください。

特殊清掃とは

特殊清掃は、事故現場や孤独死現場などの特別な状況下で必要となる専門的な清掃サービスです。一般的な清掃では対応できない血液や体液の除去、悪臭の除去、細菌の消毒などを専門的な技術と機材を用いて行います。

特殊清掃には特別な資格や許可が必要で、一般廃棄物処理業の許可を持つ業者が、専門的な知識と経験を活かして作業を実施します。特殊清掃の作業には、専用の防護服や高性能な消毒設備が必要不可欠です。

また、遺族や関係者への心理的配慮も重要な要素となり、経験豊富なスタッフによる丁寧な対応が求められますよ。

特殊清掃が行われるケースとは

特殊清掃は、主に以下の3つの状況で必要となります。

  • 事故現場
  • 孤独死
  • ゴミ屋敷(死亡がない場合でも)

詳しく解説します。

事故現場

事故現場の特殊清掃では、血液や体液の完全な除去と消毒が最優先事項です。現場の状況に応じて、床材や壁材の交換が必要になる場合もあるのです。

作業は警察による現場検証終了後に開始され、遺族や関係者への配慮を徹底しながら、24時間以内の迅速な対応を心がけます。事故現場の清掃には特殊な除菌剤と専用の機材を使用し、完全な衛生状態の回復を目指します。

また、現場の状況や建材の種類によっては、床下や壁内部までの徹底的な清掃が必要となるでしょう。

孤独死

孤独死現場の特殊清掃では、発見までの経過時間によって作業内容が大きく変わります。発見が遅れるほど、床下や壁への体液の染み込みが進み、作業範囲は広がります。

腐敗臭の除去には特殊な脱臭装置を使用し、最長で72時間の作業時間が必要になる場合もあるのです。室温や湿度などの環境要因によって、作業の難易度と必要な対応が変化します。

特に夏場は腐敗が進みやすく、より専門的な技術と迅速な対応が求められますよ。

ゴミ屋敷(死亡がない場合でも)

ゴミ屋敷の特殊清掃では、大量の廃棄物の分別と適切な処分が重要です。害虫や害獣の駆除、カビの除去など、衛生面での対策も必要不可欠です。

作業には一般的に3日から1週間程度かかり、廃棄物の量によっては10トンダンプ3台分以上の処分が必要になることもあります。廃棄物の中には貴重品や重要書類が含まれている可能性があるため、丁寧な仕分け作業が必要です。

また、近隣住民への配慮から、悪臭対策や清掃時の騒音抑制なども重要な作業となります。

特殊清掃の費用相場とは

特殊清掃の費用は物件の広さや作業内容によって大きく異なるため、注意が必要です。ここでは、間取りと清掃作業別の料金相場について解説します。

間取り別の料金相場

特殊清掃の間取り別料金相場を以下の表にまとめました。料金には基本的な清掃作業費用と必要な作業人数が含まれています。

間取り基本料金作業人数
1R・1K70,000円~1~2名
1DK100,000円~2~3名
1LDK130,000円~3~4名
2DK180,000円~4~5名
3LDK240,000円~5~6名
4LDK以上300,000円~6名以上

物件の状態や汚れの程度によって追加料金が発生する場合があります。また、緊急を要する場合や夜間作業となる場合は、別途割増料金が加算されます。

清掃作業別の料金相場

特殊清掃の作業内容別の料金相場を以下の表にまとめました。料金には基本的な作業費用と標準的な作業時間が含まれています。

清掃作業内容料金相場作業時間の目安
腐敗臭除去50,000円~2~4時間
血痕除去30,000円~1~3時間
完全消毒70,000円~3~6時間
消臭作業40,000円~2~5時間

作業の難易度や汚染の程度によって料金は変動します。また、複数の作業を組み合わせる場合は、個別の料金を合算した金額となります。

特殊清掃の費用を抑える方法

特殊清掃を業者に頼む際に、費用を抑える方法は以下の通りです。

  • 複数の業者から見積りを取り比較・交渉する
  • 料金体系が不明瞭な業者は避ける

詳しく解説します。

複数の業者から見積りを取り比較・交渉する

特殊清掃業者への見積り依頼は最低3社以上から取得することで、適正価格での依頼が可能です。見積り時には作業内容と料金の詳細な内訳を確認し、追加料金の有無を必ず確認します。

相見積もりを取得することで、業者間の価格差が明確になり、費用削減が可能です。ただし、価格だけでなく実績や資格の有無を確認すれば、手戻りのない適切な作業を依頼できます。

見積り依頼時には希望する予算や納期を明確に伝え、統一した条件での比較が重要です。

料金体系が不明瞭な業者は避ける

料金体系が明確な業者は、基本料金・作業料金・材料費などの内訳を詳細に提示します。見積書には作業範囲や使用する薬剤、消臭方法などの具体的な記載があり、追加料金の発生条件が明記されています。

不明瞭な料金体系の業者は、作業途中で追加料金を請求するケースが多く、最終的な費用が当初見積もりの2倍になる場合もあるため注意が必要です。料金体系の透明性は、信頼できる業者の重要な判断基準となります。

また、「○○○円~」といった曖昧な表現の見積もりは、後から予想外の追加料金が発生するリスクがあるため避けましょう。

料金体系について不明確な点があれば、必ず質問して納得できる説明を求めることが重要ですよ。

特殊清掃業者が清掃以外も請負できる内容

特殊清掃業者は清掃作業に加えて、複数の関連サービスを一括で提供します。特殊清掃業者が清掃以外も請負できる内容を以下にまとめました。

  • 遺品整理・供養
  • 不用品処分・部屋の片付け
  • ハウスクリーニング
  • 害虫・害獣駆除
  • 現状回復・リフォーム

詳しく解説します。

遺品整理・供養

遺品整理では、故人の思い出の品を丁寧に仕分けし、遺族の希望に沿った整理を行います。貴重品や重要書類は専用の保管箱で管理し、供養が必要な位牌や仏具は専門の寺院と連携して対応します。

遺品整理士の資格を持つ専門スタッフが、遺族の心情に配慮しながら丁寧な作業を行ってくれるため安心です。また、必要に応じて相続に関する専門家の紹介や行政手続きのサポートも可能です。

不用品処分・部屋の片付け

不用品処分では、リサイクル可能品と廃棄物を適切に分別し、法令に従った処理を実施します。家具や電化製品は専門の処理施設で解体し、素材ごとに分別してリサイクルを行います。

一般的な部屋の片付けでは、6畳あたり4時間から6時間の作業時間が必要です。分別された不用品は、48時間以内に指定の処理施設へ搬送されます。

処分品の引き取り証明書を発行し、適正な処理の証明を提供していますよ。

ハウスクリーニング

特殊清掃後のハウスクリーニングでは、プロ仕様の洗剤と機材を使用して徹底的な清掃を実施します。天井や壁面の汚れ除去から、エアコンやキッチンの油汚れまで、専門的な技術で対応します。

特殊な汚れや設備の状態によって、追加の専門清掃が必要な場合があるため注意が必要です。作業完了後は清掃箇所の写真付き報告書を提供し、作業内容の透明性を確保しています。

害虫・害獣駆除

害虫・害獣の駆除では、専門の薬剤と捕獲機材を使用して安全な駆除を行います。ネズミやゴキブリの場合、巣の特定から完全駆除までの設定期間は3日から5日です。

駆除後は再発防止のため、侵入経路の特定と封鎖作業を実施します。予防対策として、3か月ごとの定期的な点検と防除作業を推奨しています。

人体や環境への影響を最小限に抑えた駆除方法を採用し、安全性を重視していますよ。

現状回復・リフォーム

現状回復作業では、壁紙の張り替えや床材の交換など、物件を元の状態に戻す作業を行います。リフォーム作業では、物件の状態に応じて必要な改修内容を提案してくれます。

施工後は保証を提供し、不具合が発生した場合は迅速に対応してくれるため安心です。また、最新の建材と工法を採用し、耐久性と美観を両立した施工を実現しています。

特殊清掃業者の作業の流れ

特殊清掃業者の作業の流れは以下の通りです。

  1. 殺菌・除菌を行う
  2. 腐敗物・汚染物の処理
  3. 薬剤を使い特殊清掃を行う
  4. 不用品の片付け・搬出
  5. 壁紙・床を剥がす
  6. 脱臭機で消臭する

詳しく解説します。

殺菌・除菌を行う

殺菌・除菌作業では、強力な薬剤を使用して細菌を除去します。作業員は防護服とマスクを着用し、専用の噴霧器で薬剤を散布します。

作業時間は6畳あたり2時間から3時間を要し、薬剤の効果を最大限に引き出すため、室温を20度に保ちながら作業を進めるのが一般的です。殺菌・除菌作業後は、専用の検査キットを使用して殺菌効果を数値で確認します。

特に浴室やキッチンなどの水回りは、複数回の処理を行い完全な殺菌を行います。

腐敗物・汚染物の処理

腐敗物や汚染物は専用の密閉容器に収納し、法令に従って適切に処理します。特に血液や体液が付着した物品は、医療廃棄物として特別な処理を行うのが主な流れです。

腐敗物の処理には特殊な防腐剤を使用し、搬出までの臭気対策を徹底します。

また、処理証明書を発行し、適正な廃棄物処理の記録を残しますよ。

薬剤を使い特殊清掃を行う

特殊清掃では、アルカリ性とアルコール系の薬剤を使い分け、汚れの種類に応じた最適な処理を行います。特に頑固な汚れには、酵素系洗剤を使用して分解処理を実施します。

使用する薬剤は人体への安全性が確認された製品を選定し、作業後の換気にも細心の注意を払いましょう。また、薬剤の使用履歴を記録し、アレルギー対策にも配慮します。

不用品の片付け・搬出

不用品は可燃物・不燃物・リサイクル品に分別し、専用の搬出用コンテナで運び出します。大型家具は解体して搬出し、エレベーターのない建物では特殊な搬出機材を使用するのが主な流れです。

不用品処理には時間がかかるため、分別作業と搬出作業を並行して進めます。リサイクル可能な品目は、専門業者を活用して処分するのがおすすめです。

搬出作業時の建物損傷を防ぐため、養生作業も徹底して行いましょう。

壁紙・床を剥がす

壁紙や床材の剥離作業では、専用のスチーマーと剥離剤を使用して、建材を傷つけることなく丁寧に除去します。汚染が深刻な場合は、下地材まで取り除く必要があります。

剥離作業後は、専用の防カビ剤を塗布し、新しい建材の施工が必要です。剥離した建材は種類ごとに分別し、産業廃棄物として適切に処理します。

脱臭機で消臭する

消臭作業では、業務用オゾン発生装置と活性炭フィルター付き脱臭機を併用します。室内の気密性を高めた状態で連続運転を行い、臭気を完全に除去します。

脱臭効果を高めるため、室温と湿度を管理しながら作業を進め、臭気測定器で効果を確認していくのが主な流れです。消臭作業完了後は、残留オゾンの除去と換気を徹底し、安全な室内環境を確保します。

特殊清掃で最適な業者を選ぶ5つのポイント

特殊清掃業者の選定には、明確な基準に基づいた慎重な判断が必要です。特殊清掃で最適な業者を選ぶ際の、5つのポイントを以下にまとめました。

  • 見積もりが明瞭で追加料金がないか
  • 特殊清掃の実績が豊富にあるか
  • 一般廃棄物処理業や遺品整理士に関する許可を持っているか
  • 口コミ・レビューなど客観的な評判が良いか
  • ホームページに事業者情報の詳細が書かれているか

詳しく解説します。

見積もりが明瞭で追加料金がないか

信頼できる特殊清掃業者は、現場確認後に詳細な見積書を提示します。見積書には基本料金・作業料金・材料費・廃棄物処理費用が明確に記載され、追加料金が発生する条件が具体的に明示されています。

6畳あたりの作業単価と所要時間が明記され、作業内容ごとの料金内訳が示されているのが、標準的な見積書です。追加料金が発生する場合は、事前に書面での説明と承諾を必要とします。

見積書の有効期限は通常7日間で設定され、期間内であれば料金の変更は発生しません。また、作業完了後の請求額が見積金額を超過する場合は、詳細な理由書の提出が義務付けられています。

特殊清掃の実績が豊富にあるか

実績豊富な特殊清掃業者は、しっかりとした施工実績と顧客満足度を得ています。過去の施工事例をポートフォリオとして提示し、具体的な作業内容と結果を説明できます。

施工実績は、事故現場や孤独死現場などの種類別に分類され、それぞれの現場での対応実績が5年以上蓄積されているのが一般的です。特に重要な実績として、緊急対応件数と24時間以内の作業完了率があります。

優良業者は、施工実績を写真付きで記録し、個人情報に配慮しながら事例として提示できます。

実績に基づいた作業時間の見積もりと、具体的な作業手順の説明が可能ですよ。

一般廃棄物処理業や遺品整理士に関する許可を持っているか

特殊清掃業者には一般廃棄物処理業許可と遺品整理士の資格が必須です。一般廃棄物処理業許可は市区町村から取得する法的な許可であり、遺品整理士は一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する専門資格です。

許可を持つ業者は、遺品の適切な分別処理と遺族への配慮ある対応が可能です。特に一般廃棄物処理業許可は取得が困難で、市区町村の厳格な審査基準をクリアした信頼できる業者である証明となります。

口コミ・レビューなど客観的な評判が良いか

優良な特殊清掃業者は、顧客満足度が高めです。実際の利用者からは、作業の丁寧さや価格の透明性、スピーディーな対応に関する好評価が多く寄せられています。

料金面では相場に合わせた金額で、追加料金なしで作業を完了する業者が高評価です。特に即日対応や24時間体制の業者は、緊急時の迅速な対応力が評価されています。

ホームページに事業者情報の詳細が書かれているか

信頼できる業者のホームページには、保有資格や許可証の詳細、料金体系などが明確に記載されています。特に事件現場特殊清掃士の在籍や完全消臭保証の有無は、業者選択の重要な判断材料です。

優良業者は作業実績や施工事例を写真付きで公開し、料金プランや作業工程を具体的に説明しています。また、問い合わせから見積もり、作業完了までの流れを明確に示しています。

特殊清掃ならお助けマスターにお任せください

特殊清掃は、事故現場や孤独死現場などの特別な状況下で必要となる専門的な清掃サービスです。特殊清掃の費用は物件の状態や広さによって異なりますが、適切な業者選びで適正価格での依頼が可能です。

もし信頼できる業者に特殊清掃の依頼を相談したい場合は、全国チェーン店の便利屋お助けマスターにご相談ください。

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